ウネラのブログ

元新聞記者ウネラの日記

「応援」/子どもとの喧嘩

今週のお題「応援」

長男(8歳)とはよく喧嘩してしまいます。
夫とはほとんど諍いがないのですが、長男とはどうもいつも些細なことでぶつかってしまう。

なんか、がっぷりよつに組んでしまうんですね、私のほうが。
「いなせ、いなせ、私」とか思ってるんですけどね。
いなし上手な人はきっと、そんなこと思ってないでしょうね。

長男からすると、なんでそんなことで噛みついてくるんだ、ということがほとんどだろうなと想像します。
単にやさしく接してほしいだけなのに、と。

最近では、「お母さんとはつき合いづらい」「一緒にいるのつらい」というショックなことばを賜りました。
「お母さんは俺のこと全然わかってない!」とかいうのは、日常茶飯事です。

ああ本音だろうな、と思いつつ、傷つくし、そんなはっきり言わんでも…とも思います。
自業自得か。長男からすると私は「ちょっと面倒なやつ」なんだと思います。
沸点低いし。これはお互い様だと思うけどね。

今週もこまごまとやりあってしまいましたが、そのうちひとつをご紹介。


1月23日(水)

帰宅した長男、ダイニングテーブルにて国語の宿題中。漢字の書き取り。
私は台所で料理。

長男:「お母さん、キョーリってどういう意味?」

台所から漢字ドリルに書かれた「里」の字、視認。
「郷里」のことだと推察。

私:「どういう意味だと思う?」
長男:「んー、『料理』みたいなことかな?」

あまりのいい加減さに、軽い苛立ち。
ともあれ、その苛立ちは抑える。

私:「辞書引いて調べたら」
長男:「え~」←心底面倒くさそうな表情。

ここで、宿題に係り合ってきたことがばかばかしく感じられる。
そもそも宿題というもの自体に(私自身は)懐疑的なのに、
水を向けられて、ついまたがっぷりよつに組んでしまうところだった。
反省、反省。今こそいなせ、私。
といった心境で料理に集中する。

するとしばらくして、台所に長男現る。
手に辞書を携えて。
長男:「キョーリっていうのはふるさとってことでわかったんだけどさ」
私:「うん」
長男:「『ネツゴ』のとこにさ」
私:「『熟語』な」
長男:「『里親』とか『里子』とか書いてあるんだけど」
私:「はあ」
長男:「これノートに書いていいかなあ」

なぬ?「書いていいか?」とは?
『里親』『里子』というワードに対し気まずい思いを抱いているということではなさそうだ。

私:「どういう意味?」
長男:「だから、合ってる?正しいかってこと!」

このひと言に、カチンときてしまった。

私:「合ってるってどういうこと?辞書で調べたんでしょ」
長男:「辞書に書いてることが合ってるかって聞いてるの!」
そうきたか。一瞬虚をつかれるも、反撃。
私:「お母さんが合ってるっていえば正しいの?」
長男:「ああ~!!!もういいよ!!聞いたおれがバカだった」

カチン。
最近、間違えて怒られることや、失敗することに、ややナーバスになってきている感じ。
親としては少し気になっていた。そういうのが「余計なお世話」なんだろうな、とは思うのだが…

私:「誰かに正しいって言われたことしか書かないわけ?」
長男:「ちがーう!!!勝手に決めつけないでーーーー!!!!」
私:「『やっていい?』『間違ってない?』って聞いて『大丈夫』だよって言われたことしかやんないの?」
長男、爆発。



と、こういう流れでした。

こうして書いていると、長男の怒りはもっともですよね。
たかが宿題の漢字の書き取りのことで、壮大な人生観めいた説教をされたらたまったもんじゃないな、と思いました。

このあと、お互いに「ごめんね」といって、そのとき自分がどう感じていたのかを語り合いました。
長男との喧嘩は、やりとりしている間は激しい(声の大きさとか、交わされている容赦ない言葉とか)のですが、
和解はさっぱりしたもので、そのあとはむしろほのぼのした空気に包まれます(と思っているのが私だけだと、まずいですね…)。

それがパターン化してしまっているゆえ、喧嘩を繰り返してしまうのでしょうか。

喧嘩するほど仲が良い、なんて言いますが、
長男の気持ちはともかく、少なくとも私にとって長男は最も信頼のおける人物です。
なので、人知れず彼を応援し続けているのですが、なんとなく、素直にそれを出せません。
近すぎて、なんだか気恥ずかしいような気がするのです。

夫や、まだ小さい次男、三男にはわりとべたべたできるのですが、
最近ぐっと少年化してきた長男には、そうはできなくなってきたのかもしれません。

いつも長男のほうから「応援しててね!!」と言われて、「まあ、もちろんだよ」ぐらいの返答しかできないのが、自分ながら情けないのですが。

誰より彼を応援しているということを、ひっそり自負していたりもする、大人げない母です。

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