ウネラのブログ

元新聞記者ウネラの日記

サクランボは赤くない

本づくりのことでバタバタして、自分のやるべきこととか、優先順位がわからなくなりつつある(←これは良くない兆候です)ので、きょうはいったん本づくりのこととは違うことを書きます。

 

久しぶりに子どもの学校のことです。

 

こどもの学校シリーズは、けっこう反響があるのですが、引越しで転校したことや、そもそもほとんど子ども側から聞いたことに基づいて書くわけで、事実関係から何から、いろいろ齟齬があったら困るな…などとあれこれ悩んでしまい、書きかけでやめたものもいくつかあります。

 

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にもかかわらず今回書くのは、個人的にけっこう衝撃的で、モヤモヤが継続していることだからです。

 

1学期から、どうやら子が図工の先生と相性が悪いらしいことは聞いていました。

 

子「線からはみ出すな、はみ出すなって言うんだよ」

私「いえ、画用紙からもはみ出してください」

子「はみ出したら『ヘタ』って言うんだぜ」

私「おう~けっこうすごいね」

子「色と色が混ざって滲んだら『きたない色』って言うんだよ」

私「……うむ。それは大変そうだ」

 

内心けっこう腹が立っていたんですが、どう伝えるのが適当か、ちょっと考えていると、子のほうから

 

「こうだから『うまい』『へた』っていうのは、絵にはないよねえ…」

 

と言ってきたので、私も

 

「そう思うよ。先生が『うまい』と思う絵を描くようになっていったらまずいんじゃない」

 

と答えました。子は

 

「そんなことしないよ」

 

と言っていましたが、その後何度か「きょう図工か~」といやそうな顔をすることがあって気にはなっていました。酷評されているのかもしれません。

 

私は個人的に子の描く絵をとても気に入っていて、変なコンプレックスからその良さが失われるのはいやだなあ…と思っています。親バカですが、なんか妙に味のある絵なんですよ。

 

なので以前から、子の描いた絵はバンバン部屋に貼るなどして、家族で絶賛(←これは自然発生的に起きる現象です)してきました。

 

学校にも慣れ、図工への愚痴もそれほど聞かれなくなってきた先日。

夕飯の時に子がぽつぽつ話し始めました。

 

子「前さ、描いてる絵の色、先生に塗りなおされそうになったことあんのよ」

私「ええ?なんでよ」

子「前サクランボ狩りに行ったじゃん。その時の絵なんだけど」

私「うん」

子「サクランボをさ、こう、丸全体は塗ってなかったわけ。白いとことか黄色いとことかもあったじゃん」

私「うん。それで」

子「先生はあいてるところ全部赤く塗れっていうのよ」

私「なんで」

子「『サクランボは赤だから』ってさ」

 

 

!!!!!!!

 

 

 

写実さえ放棄せよというのか。

 

 

サクランボは赤じゃない。

 

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子画伯によるウネリとウネラ